何のために信心するのか

幸せになるためです。

仏法では「因果」を説き、未来に幸せになるためには現時に幸せの因を積む必要があると教えています。
また、不幸を取り除くためには、不幸の因を消す信心が必要と言われます。

不幸の因の根幹には謗法の罪があるとされ、それを取り除き不幸の果報を消し去るには、正しい信心が必須であるとされています。

ただし、この「信心」というものすべからく「正しい」ものでなければ幸せの因とはならず、かえって不幸の因となると説かれていることには刮目すべきです。

正しい信心の条件

正しい信心の条件、すなわちあなたの信心が正しいためにはどのような条件がそろっている必要があるかということは、きわめて重要です。
この「条件」について一言で表すならば、それは「如説修行」ということになります。
すなわち、仏の説の如く修行しているか、ということです。
仏の説の一部には従うが、ほかの一部には背いているというのは如説ではないため、そういう信心には功徳はありません。

考えてみれば当然のことで、法に随従しているかと思えば、その一方で謗法を犯しているのですから、これは総じて謗法者ということになってしまいます。
子供をかわいがっていろいろ世話をするが、そうかと思うと殴ったり食事を与えなかったりする人は、結果として犯罪者として捕まってしまうのと同じ道理です。

だって私は、子供と一緒に遊んだりおもちゃを買ってやったりしたじゃないかと言い訳でもするつもりでしょうか。
こういう人間を愚か者と世間では呼びます。
そもそも善い事をするのは人間ならば当たり前で、それを誇ることがおかしいのです。
他方で、悪いことをしないのもこれまた人として当たり前で、自身の行った悪事を省みないのは、なおさらに愚かしいことと言わざるを得ないでしょう。

おのれの信心の正しさを誇ってしまうとしたら、その人はすでに「慢」の罪を犯しているのです。

信心の正邪判定のためのチェック項目

・大聖人の文証は確認してあるか。
・大聖人の定める師匠に付いているか。
・大聖人の定める謗法を犯していないか。
・大聖人の定める本尊を拝んでいるか。

功徳とは

功徳とは即身成仏なり、又六根清浄なり(御義口伝)」

功徳とは、すなわち私たちのいのちが変化することであり、たまさかにラッキーなことが起きることを指しません。
即身成仏とは、私たちがこの煩悩をもった生身のままそのいのちは仏の境界に入ることを指します。
六根清浄とは、正しく関知じ正しく処することができるいのちの清らかな状態を指します。

功徳とは、正しい境としての正しい本尊と私たちのいのちが交流することによってもたらされるとされ、こうしたことはほかの宗教では起こり得ません。
だからこそ、日蓮大聖人の御本尊は唯一正しく、最高の功徳力をもった人類救済の最高の解決策と言うことができます。

功徳の解釈違いと「魔のたぼらかしの通力」について

ただし現証といっても、臨終の証拠をのぞいて、現世の生活現証には種々の要素がくわわるので、表面的、あるいは一時的な見方をしてはならない(折伏理論書・294ページ)」

例えば、私たちの身に悪い事(不幸)が起きたとしても、それが罪障が絞り出された善い出来事なのか、謗法の罪に対する警告の現象なのか、簡単に分かるものではないことも多いものです。
したがって、悪い現証を見て簡単に「あなたの信心には誤りがある」など言えませんし、と言って「罪障消滅だから善い出来事ですよ」とも言えないわけです。

まさに、実経に入らざらん者は、或は魔にたぼらかされて通を現ずるか。但し法門をもて邪正をたゞすべし。利根と通力とにはよるべからず(唱法華題目抄)」

「実経に入らざらん者」とは日蓮大聖人がご覧じた世の中に即した表現で、現時においては誤った宗教を信じている人総てを指します。
魔というもの、私たちの寿命、善根、功徳を食らって生きているので、私たちに悪い信心(誤った信心)をさせてやがては地獄へ連れて行こうとしています。
ところが、ある人が誤った信心をしたとしても、すぐに経文の如くに罰が出てしまっては、その人はすぐにそれに気づいてしまい、その信心を辞めてしまうでしょう。
それでは魔は困るので、「たぼらかしの通(通力)」を使って、あべこべに善い出来事を顕すことがあるとおっしゃっています。

大聖人の時代、空海や法然は、きらびやかな格好をしてぶいぶい言わせていたわけで、信徒たちは、「あいつらにどうして罰が当たらないのですか」と問いました。
その問いに対するお答えが、上掲の有名な御金言です。

要するに、現証と言っても、表面だけを見たり一時的な様相を見たりするだけでは本当のことは分からないと、大聖人様はおっしゃったのです。
だからこそ、目の前にある現象よりもむしろ、その人が法門(仏の教え)に従っている人かどうかを、文証を訪ね確認しなさいとの御指南です。

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